介護の社員教育をどう考える?

前回のエッセイでは、介護の社会での「個人の成長」は個人の努力だけで期待することは難しい、また、「個人の成長」を期待して、職場や組織の成長を期待することは更に難しい!ことを書きました。介護の社会は、いろいろな意味で自己成長する人材が少なく、法人の想いの割りには、「個人の成長」「職場の成長」「組織の成長」ができていないのが現実だと書きました。

いろいろな方からコミットが送られてきました。そのいくつかを紹介し、更に考えてみたいと思います。


Ⅰ.関東で幅広く介護事業所と関われているNPOの△△理事長さんからのメールです。

弊社の顧客である横浜市の社会福祉法人○○会(正職員数3,500名~)という大手の介護事業本部長が昨年[人材育成、人材募集、組織研修、合理化]などについて以下のようにぼやいていました。
  • 「△△さん、20年色々やったけど所詮『処遇(給与)だよ!』・・・みんな「生活や都合」があるんだから。もちろん今も、研修も外国人雇用も積極的にやっていくつもりだけけど・・・。」
  • 「最近職員の『引き抜き』が多くて参っている。福利厚生も昇給もきちんとしてるんだけど、皆、資格取得や利用者の介護については専門家だけど、『組織形成、発展』のことなど考えていないね。『今日の仕事と明日以降の仕事で目一杯』、離職に歯止めが効かないよ・・・。」
と。やはり「介護職」が専門家であって、「組織人」ではないのではないでしょうか?


当職も比較的大手でマネジメント論に関してはドラッカーの組織管理論、ペガサスクラブ(渥美俊一)のチェーンストア-組織管理論、ウォルマートの組織管理論等々学んできましたが、介護事業には当てはまらない・・・と思います。

谷社長のご意見には共感することも多いのですが「意識改革」は大変難しいと思います。

「大成功するビジネス」であれば「野心」を持った若者が多数参入してくるはずですが、個人にとって、介護イコール「ビジネス」の成功ではないですもんね。

「賽の河原の石積み」ですね。人材育成は・・・頭が下がります。ご参考意見まで;
 

  • → △△理事長、貴重な情報ありがとうございます。
    『資格取得や利用者の介護については専門家だけど「組織形成、発展」のことなど考えていない。』
    『「大成功するビジネス」であれば「野心」を持った若者が多数参入してくる・・・』
    『「賽の河原の石積み」ですね。人材育成は』
    ・・・東京や関東の状況は、詳しくわからないのですが、人材育成が更に厳しい地域なのでしょうね。介護職員は、「組織形成、発展」のことは考えていないとのこと、言い方は違いますが、「個人の成長」を期待しての「組織の発展」の期待はできない!私も共感します。今までの組織が期待する人材育成の方法では、介護の社会では、△△理事長が言われる「賽の河原の石積み」だと私も思います。
    △△理事長が言われる「意識の変革を求めることは難しい」ですが、私は「研修の内容仕組みの変革」から「職場の成長」、「組織の成長」へと誘導して「個人の成長」に繋げていくことで「意識の変革」ができると考えています。しかしながら、『「大成功するビジネス」であれば「野心」を持った若者が多数参入してくる・・・』は、介護の社会の本質的な課題を端的に言い表していると思います。
    福祉の社会に集まってきている職員の現実的な資質素養の問題になります。

    それをどう育成していくか!これができたら凄いですね。ピーエムシーは今、挑戦しています。



Ⅱ、社福の高齢者生活福祉センターの○○センター長からのメールです。
 
大変お世話になっております。頂いたメッセージと添付文章について、すごく言わんとしていることがわかる気がします。
私も新年度に職員に伝え導きたい方向を、メッセージで頂いた内容をどう仕掛け作りしていこうかという事を思案しながら関わりと言葉を悶々と考え進んでいる所です。 
職員を前に話し、その目に少しずつでも光るもの残すことを意識し職員を見まわしますが、「飴は甘くておいしいんでしょ!?」から、「飴は甘くておいしかったね!」と、その変化に導くには・・・・・根気が必要だ!!と痛感しています。

個を育て導くにはチーム、しかしチームとは何ぞや・・・、と思うことは多々ありますが・・・。
長くなってしまいますのでこの辺で・・・。また、お話しできる機会を楽しみにします。
今後ともよろしくお願い致します。
 
  • → ○○センター長、いつもありがとうございます。
    ○○センター長の一人ひとりの職員への細やかな配慮は、いつも勉強させていただいております。よく弊社の斎藤と話しているのは、「人材育成の鍵は施設長だよね。そして施設のラウンドによるトップからの職員1人ひとりに対する励ましや承認、これが人材育成の基本の基本だね」と。そして、○○センター長が考え悩まれている「新年度に職員に伝え導きたい方向を・・・」これをどう伝え、どう導くかがとても重要な視点だと思います。凄いな!!



Ⅲ.過疎化する地域で福祉施設のあるべき姿を、いろいろな視点で考えておられる○○施設長からのメールです。
 ネットでは、大谷投手の快投に「今週もこれで元気に仕事ができます」との書き込みがありましたが、私にとっては、谷さんのこのメール文がそれに相当します。今まで言うに言えずどうすればとの思いだったからで、ま、元々個人の成長も組織の成長も相乗効果が正答だとは思いますが、ここでは個人の成長から組織の成長は、確かに難しいというのを実感しています。ただ、それを認めるのが怖くて今年から「強くなってほしい」のフレーズに変えていますが、明確に「組織の成長から個人の成長を期待する新たな人材育成の方法が必要」と言う目標は、ストンと落ちます。ではそれをどうするかが肝なんでしょうが、御社と試行錯誤しながら、まずはやっていくしかないと思っています。
  • → ○○施設長、いつもありがとうございます。施設長から送っていただいている毎月の「園長談」は、この厳しい現状のなかで職員みんなが向かっていく方向性を分かり易く書かれ、私自身多くの学びをさせてもらっています。○○様施設長が言われる『明確に「組織の成長から個人の成長を期待する新たな人材育成の方法が必要」と言う目標は、ストンと落ちます。ではそれをどうするかが肝なんでしょうが・・・』おしゃるとおり肝です!
    上記、赤で印つけた「組織」「職場」の成長に置き換えをお願いします。まず職場の成長があって、組織の成長が進み、それに伴って個人の成長が促される事だと思っています。また、この違いを深めていくことも重要であり、肝に近づく一歩かもしれません。ありがとうございます。


Ⅳ.全国区の経営理事の○○事業部長からのメールです。

私はいつも思うことは、介護業界はやはり措置の時代から抜けない人が多いという印象があります。意識というか思考というかこれはたぶん福祉大学の教育も相当影響しているように感じます。

今の現場は、どなたも少数精鋭で現場を回さなければならないことはわかっているしそのためには教育が重要であることはわかっています。
問題はそのことの課題に向き合い行動を起こすことだと思います。
言うなれば行動したものが勝ちになると思います。


ですが介護業界は厳しいことが嫌われます。しかし優しければいいわけでもなくむしろ目的がないまま仕事をしていることが問題なのかもしれません。

  • → ○○事業部長、いつもありがとうございます。
    『むしろ目的がないまま仕事をしていることが問題なのかもしれません。』・・・これ凄く重要な事ですね。介護の社会では、評価シートで個人目標を設定させ、面談にて目標に対してアドバイスをしているところもありますが、多くの介護職員は毎日の仕事、明日の仕事でいっぱいになっており、目標が形骸化しています。つまり、職場や組織の目的が明確でないため、個人の成長ができないでいるのではないかと思います。すなわち、職場が成長できていないのでは・・・。


Ⅴ.他県の専門学校社会人教育事業部の○○さんからのメールです。


「職場の成長」や「組織の成長」から という文面より、
介護業界に限らず、往々にして企業の課題はマネジメント機能の強化だと思います。

人手不足だからこそ、世の中が変化していくからこそ、そこで生産性をあげるにはとにかく徹底したマネジメントだと思います。
なのでとにかく、管理職の教育、管理職の意識改革、管理職のレベルアップです!
中小企業の管理職は教育されず、ほったらかされている様に思います。
管理職に昇進したらかと誰でもその役割が果たせる訳ではなく、そこには教育が必要です。
管理職だって完璧な人はいないし、皆悩んでいます。
悩んで後ろ向きな管理職の職場はモチベーションが上がりません。その様子は自ずと行動に表れるでしょう。
自身の役割をしっかり認識でき、その役割を果たす能力とモチベーションがあれば組織は活性します。100日プログラムは管理職のためのツールでもあります。山口でももっと普及させていきたいです。





  • → ○○様、いつもありがとうございます。
    教育は上から言われます。ピーエムシーは、新人育成からはじまり、指導者育成、リーダー育成、管理者育成へと下から育成をはじめ、今、上に行き着きました。新人は何を考え何を悩むのか、指導者は、リーダーは、そして管理者はと順番だてきた結果、教育の要は管理者である施設長であると言い切れます。施設長が職場の方向性である目的を明確にして、その目的への行動方針を明確に示すことですね。これが職場マネジメントかと思います。


Ⅵ.全国、海外で介護・看護の人材育成をされている○○先生からのメールです。

多分、現場ではどのようにしたら人材が育つかとか、元気な現場になるかという手法を知りたいのではないでしょうか。
何のための人材育成かを念頭におきながら、具体的にピーエムシーとしてどのような提案ができるかをもう少し、ガツンと知らせた方が良いように思います。
特に管理者やリーダークラスの育成ですよね。
すると、ここにお願いすると良い人材が育つんだとなるのではないかと思います。

福祉業界は時勢を読むのが遅いです。
人材不足なんてずっと前から言われていて、とにかく少子化なのだから増えるはずがない。
じゃどうしたらいいかに取り組む姿勢が不足していると思います。
介護を知らずに施設長になっている人が多いにも関わらず、色々な時勢に敏感な一般企業から来ていてですよ!
しかも人の気持ちをつかめないから、○○やれーって言ったって誰もいうことを聞かないです。
腹くくってやりましょうというところしか生き残れないですよ。
その辺を谷さんがガツンと言ってやってください。

  • → ○○先生、いつもありがとうございます。
    アハハ・・・、ガツンが2回ですね!


今回、6名の方からのメールを披露させていただきました。一つひとつ学ぶことがあり、本当にありがとうございました。

さて、ピーエムシーが考える「職場の成長」「組織の成長」「個人の成長」は、魔法ではないため、今日開始して来年にはできる事はありません。今までの「個人の成長」を期待して「組織の成長」を求める人材育成は「賽の河原の石積み」になっていた事は、皆さまも理解できると思います。

今いる人材をどう育てるか、貴重な新人をどう育てるか、どう職場の方針を決めるか、どう職場の方針を実行していくか、そして組織としてどう関わるか、これからの人材育成は今まで以上、効果性を含めて体系的に考えていくことが必要です。


ピーエムシーは、今まで積み重ねてきたノウハウからできた「3つの研修」を通して目標の「職場の成長」「組織の成長」「個人の成長」に対して研究開発しながら挑戦していき、新たな人材育成の内容仕組みの変革の確立を求めていきます。まずは3年から5年はかかると思っています。
何人の方が言われていました。行動あるのみ、行動したもの勝ちです。

何度も書かせていただいている「個人の成長」「職場の成長」「組織の成長」に実感があるのでしたら、素晴らしいことです。
いかがですか、皆さまの法人、施設は・・・。

最後、挑戦的な書き方をしてしまい、大変申し訳ありません。
人がいない!は現実です。

これから数年後には今以上に外国人介護士の事を考えざるを得なくなります。

そのためにも日本人職員の人材育成の仕組みを作らなければなりません。
人材育成を「賽の河原の石積み」にならない様に!
行動あるのみです。



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