53.キャリアパスの実現に向けて! -1

前回までの「自己肯定感の学び」3回シリーズ(505152)の次のエッセイとして、

52.自己肯定感についての学び -3 リーダー職の自己肯定感を低くしている人は誰?

ッセイで2回ほど自己肯定感について学び、自己肯定感の高い、低いが、

51.自己肯定感についての学び -2 自己肯定感の低い人の特性と関わり方を学ぶ

前回のエッセイで、「自分の生き方に苦しんでいる人の深層心理」について、

50.自己肯定感についての学び-1 自分の生き方に苦しんでいる人の深層心理

今回のエッセイでは、現場のリーダーや管理者が悩まれる「難しい職員」の具体的な行動について

49.振返り

エッセイをはじめて1年が経ちます。

48.人材不足の現実

前のエッセイ「472025年、6年先までに行っておくこと!」で「人がいない」ことに伴い、介護の社会が行っていくこ

47.「成長する組織」への挑戦 -5

厚生労働省は、1022日に「2040を展望した社会保障・働き方改革本部」(以下、改革本部)を設置し、下記施策の方針を提示しました。

46.「成長する組織」への挑戦 -4

人材育成に力を入れているI主任から貴重なメールをいただきました。(赤文字は追記)

45.「成長する組織」への挑戦-3

私のエッセイにいつも適切なコメントを発信してくれるK様から

44.「成長する組織」への挑戦-2


K様からありがたいメールをいただきました。(赤字部分は追加しました。)

43.「成長する組織」への挑戦-1

今回のエッセイは、ピーエムシーのことを事例として目的と手段のことを考えてみます。

42.新人育成6ケ月目以降での重要なポイント!

今回のエッセイは、新人育成6ヶ月目以降の育て方が、どの法人・施設も上手く出来ていないのではないかと思

41.リーダーシップからの学び(4) リーダーに、リーダーシップを醸成させる具体的な仕組み作り

私は、介護の社会での「個人の成長」は、個人の努力だけで期待することは難しい。「職場の成長」「組織の成

40.リーダーシップからの学び(3) 自分の仕事を真剣に考える、それが真の課題を見つけ、自己成長する!

前のエッセイ「39.リーダーシップからの学び(2)」で、最近、管理者や課長、係長、リーダーと個別面談をする機

39.リーダーシップからの学び(2) 新人育成の指導者が、チーム育成からリーダーシップの機会を学ぶ!

最近、管理者や課長、係長、リーダーと個別面談をする機会が多くなりました。面談して感じる事は、

38.リーダーシップからの学び(1)


皆様は、リーダーシップについて考えたことがありますでしょうか。

37.ピーエムシーの外国人介護技能実習生の育成の考え方

1.外国人介護技能実習生制度の課題について

36②.弊社開発室長[斎藤]の寄稿記事

1.多様な介護スタッフのキャリア形成を支援する研修計画とは

36①. エッセイを書いている理由

今回のエッセイは、「86日に、A法人部長からいただいたメール」から介護職員の育成課題についての考えと、

「一人前」の介護職員を作ろうではないですか!④ チーム育成の重要性について学ぶ


今回のブログは、新人育成におけるチーム育成について考えてみます。

「一人前」の介護職員を作ろうではないですか!③ 「一人前」を作る課題から学ぶ!


介護新人育成の現況の関わりを、SL理論で考えると大きくは下記3通になります。

「一人前」の介護職員を作ろうではないですか!②  「一人前」になれない理由を紐解く!


前回のブログでは、SL理論『新人育成版「S1指示」「S2コーチ」「S3支援」「S4委任」』での成長過程を完了した段

「一人前」の介護職員を作ろうではないですか!① SL理論で「ひとりだち」と「一人前」の違いを学ぶ


人材不足に加えて、色々な意味で多様な人材が就業してくる介護施設の新人育成に力を入れることは、施設を

育成の困難度が高い新人の関わりについて


人手不足が大きな一つの要因と思われますが、「育成の困難度が高い新人」が以前より職場に多くなってきてい

エゴグラムをどう生かすー2「管理者の活用」


前回は、人は、「文化・社会的規範」や「知識・経験・学習」から自分自身のパーソナリティ(後天的な性格)を、計

エゴグラムをどう生かすー1「自己変革」


前のブログで、「リーダーシップとエゴグラムの関係から学ぶ」「3,000人のデーターから介護職員のエゴグラムを

リーダーシップとエゴグラムの関係から学ぶ!

下図は、ピーエムシーのリーダー研修に参加していただいた7施設の方々(介護主任・リーダー)のデータを基に

職場の風土を変えるためには、管理者クラスが自ら汗をかかなければならない!

介護事業所の職員の皆様は、毎日シフトに合せた業務に就き、与えられた業務を粛々と行っています。人それぞ

介護人材の不足率から人材育成を考える視点

521日、厚生労働省は第7期介護保険事業計画に基づく介護人材の確保について公表しました。

人材育成の課題から、学び、考える!

人材育成に力を入れている、いつもお世話になっているKさんから、介護事業所の人材育成に関する課題を3ついただきました。この3つの課題は、介護事業所の人材育成にとって、とても重要なことと思い、掲載させていただきました。



3つの課題は、管理者(施設長)の人材育成マネジメントの課題かと思います。人材不足が加速化している事もあり、本当に多様な人材が施設に入ってきています。この多様な人材を、戦力化していかなければならないのが、介護の社会であり、施設単位というよりも、法人という組織でも向き合っていかなければならない課題かと思います。

※人材マネジメントの仕組みを構成するパーツには、採用、育成、配置・異動、評価、報酬、昇進・昇格などがあります。


前回のブログで、製造業のコンサルから見た介護事業所の課題の一つです。




Kさんからの課題を一言でいうと、上記の「現場のマネジメント力が弱い」ではないでしょうか。

ここで考えてもらいたいのは、人材育成ではこのマネジメントを「管理」として位置づけるのではなく、支援」という言葉で考えてもらいたいのです。
 

中原淳.職場学習論‐仕事の学びを科学する.
東京大学出版会,2010148p.



右図は、「職場学習論」での職場学習のモデル図です。
職場=現場での職員の関わりを表しています。
職場学習のモデルの組織風土にするためには、
現場の施設長の力量によると筆者は言っています。
 管理者(施設長)は、大変ですね。ここで言う「現場のマネジメント=支援力」、
また、Kさんの課題にあった組織風土は、
簡単に習得できる話ではありませんが、
中長期で人材=人財を育成する視点を持つ事で
できると私は信じています。




とは言っても、現場には、本当に多様な人材がいます。その多様な人材に対して、前のエッセイで書いた職場の5割の人が、職場を良くしていこうという気持ちになった時、はじめて施設は、大きく動き始めると思っています。(すみません、5割の根拠はないです。)その5割にするためには、組織としての仕掛けが必要ですね。 

介護の生産性向上の視点から現場を振りかえる!

介護の生産性向上という言葉や情報が頻繁に聞かれる様になっています。介護業界において、生産性の概念は、まだ新しく馴染みが薄く、そのため『生産性』=『費用削減』『利益追求』と短絡的にとらえ、『人員削減目的』や『ケアの質より作業効率重視』とした反発的な認識も先行しがちです。

配置基準3:1に対して介護老人福祉施設(従来、ユニット型含めて)の全国平均は2:1であることは、理論上は最大1.5倍の生産性を向上することができます。今回のエッセイでは、生産性向上の報告書や研究論文を基に、生産性を向上する意義や生産性向上の観点から見た介護事業所の問題や課題を学び、自施設の現況に落とし込んでもらえたら幸いです。

政府は人口減少時代の対応として「一億総活躍社会」の実現を掲げ、「名目GDP600兆円」「希望出生率1.8」「介護離職ゼロ」を目標としています。「一億総活躍社会」の実現の対応策の一つに「労働生産性」の向上があります。日本の人口ピラミットを見ると、今後の生産人口の増加が期待できないのは明白で、一定の経済成長を目指すためには時間当たりの労働生産性の向上が求められています。

介護も労働生産性向上は避けて通れません。下記は平成30年度の国の方針です。

厚生労働省 介護事業所における生産性向上推進事業【新規】 平成291018日資料
 
国は、介護事業所における生産性向上として、ICT化と介護ロボットの活用による業務の効率化、業務プロセス、作成文書の見直し等の調査研究を実施し、ガイドラインを作成してから普及啓発啓蒙を行うとしています。介護事業者にとっては、現場に有効なICT化とロボット、作成文章の見直し等のガイドラインを早期に期待するものです。
 
※この4月、厚生労働省が介護の現場に課しているペーパワークの半減に向けて、パブリックコメントを募集していますが、内容的には施設の指定申請や施設の設立認可に関する事であり、「介護の現場」に有効的とはほど遠いと思われます。とても介護の現場が助かるものではありません。形だけで終わらない事を祈ります。
 
 
ここまでは、ほとんどの介護事業所の責任者は知っていることですね。
 
()NTTデータ経営研究所の平成28年度報告書「介護サービス事業における生産性向上に伴う調査事業」を基に、介護における生産性向上の意味あいを学んでみます。
 
下記は、「生産性を向上する意義」について、当該報告書からの引用です。
 
()NTTデータ経営研究所. 介護サービス事業における生産性向上に向けた調査事業報告書.平成2995
(一部変更)
 
上記の考え方を、自分なりに整理していくことがとても大切と思われます。

下記は、「生産性向上」を「介護労働の価値を高める」に読み替えを行った理由です。

()NTTデータ経営研究所. 介護サービス事業における生産性向上に向けた調査事業報告書.平成2995
(一部変更)

産性向上は、人を減らすことが目的でなく、質の向上を目的とすると言っています。この意味あいを吟味することで、ピーエムシーがエッセイで伝えている「少ない職員でも、質の高いサービスを継続的に提供できる体制づくり」に繋がります。

()NTTデータ経営研究所の平成28年度報告書「介護サービス事業における生産性向上に伴う調査事業」は、いかにして介護労働の価値を高めるかを介護における生産性向上のテーマとし、介護事業へのコンサルティングを実施した結果を報告しています。調査の手法は、製造業に蓄積する多様な知見を活用していますが、この結果報告からは、ある意味、介護事業者として、真摯に振り返る重要な点が指摘されていると私は感じ、この指摘をどう受け止め、事業に役立てるかが介護事業者の力量ではないかと考えます。


上記の補完です。本事業においては、製造業に蓄積された生産性向上に関する知見とは、3M(ムリ・ムダ・ムラ)の視点から経営上や現場の問題を整理し、5S(整理・清掃・整頓・清潔・躾)の認識に基づいた改善活動を通じ、その活動が定着するまでの一連のプロセス全般と捉えることを基本方針とした。(当該報告書からの引用)

下記は、事業推進に伴い得られた介護現場における生産性を高める5つ視点と課題です。

 





上記、5つの視点とそれぞれの課題は、いかがだったでしょうか。これらの課題は、皆様においては十分に認識されていることと思われますが、現場職員的には「人がいない」「忙しい」等が先行しているのが現状です。そこをどう手を入れていくかが、国が言う「現場の研修プログラムの導入」なのかもしれません。

職場・組織・個人を成長させる風土とは!

以前ブログで、『介護の社会での「個人の成長」は、個人の努力だけで期待することは難しい、「職場の成長」「組

新人職員育成とチーム育成相関図 [新たな可視化から見えること]

新人職員育成100日プログラムを開発して、8年が経ちました。新人と指導者を合せて3000人を超える介護職員

介護の社員教育をどう考える?

前回のエッセイでは、介護の社会での「個人の成長」は個人の努力だけで期待することは難しい、また、「個人の

職場の成長、組織の成長、そして個人の成長へ ~新たな視点での人材育成への挑戦~


「谷さんは、毎日24時間介護のことを考えているのですか?」との質問を受けました。

3つの研修の意義


今回のエッセイは、弊社研究開発室長の斎藤洋によるものです。

理想と現実のギャップを受け止め、成長させる組織プログラム


図は何度もブログで出てきている「介護人材のキャリアパス全体像」です。

チームリーダー育成の重要性の理解が介護現場を変える!


今回のブログでは、チームリーダーのキャリアパスと育成について考えてみます。

[2]少ない職員でも質の高いサービスを継続的に提供できる体制づくり

少ない職員でも、質の高いサービスを継続的に提供できる体制づくりに不可欠なのが、チームワークとコミュケーションです。組織の目標を達成するためには、高いチーム力が必要ですし、チーム力を高めるためには適切なコミュニケーションが必要になります。

チーム力とコミュニケーションを高める為には、価値観を共有できる話題を意識的に取り入れた具体的な研修が、職員の価値観を共有することに繋がり、施設全体のチームとしての意識、連帯感を生みだすことができます。

下図は、国の「介護人材のキャリアパス全体像」です。
国は、介護人材のキャリアパスを実現させるためには「リーダーの育成」を必要とし、リーダーが担うべき役割と求められる能力について提示していますが、具体的な育成方法については提言していません。

ピーエムシーはリーダー育成を含めた「質を高める」ことに対する具体的な育成方法に対して研究開発しています。
一つの在り方として「1.全員研修 2.リーダー研修 3.新人・指導者研修」という3つの研修を施設の中で複合連鎖させることが、施設全体の「質の向上」と「職員のモチベーション、チームワーク、コミュニケーションを高める」ことができるとしています。


出典:厚生労働省 第6回社会保障審議会福祉部会 平成28105日資料(これを基に作成)


1.全員研修
 「お互いを認め合う施設職員の雰囲気をつくる(関係の質の向上)」

  • 施設の現状について事前アンケートをもとに全員が話し合い共有する
  • 全員で決めたグラウンドルールを全員で意識して実践する(チームワークの向上)
  • 第三者だから伝えることができる情報で学ぶ(現状認識→自覚→共感→意識変革)

毎年2回、施設全員で統一したテーマで話しあいを行い、皆で決めたグランドルールの実践に伴い、チームワークやコミュニケーションの風土を醸成していきます。初期のアンケートからは「人が足りない」「サービス残業」「休めない」「サービスの質が落ちている」などのネガティブな表現も出てきます。それぞれの職員がそれぞれの想いを持って仕事をしています。この想いを共通課題として、人のいない中で、どのようにして働きやすい職場にしていくかを考えていく場にしていきます。ファシリテーターは第三者で行うことを推薦します。また、施設長が全員研修の話を聞くことが重要です。施設全員とは、事務職、多職種、パート、シルバー等施設で働く人全員です。一部の職員だけの研修ではなく、自分たちも参加し意見を出している風土が必要です。ここで決まったグランドルールやアンケート等はリーダー研修に使います。


2.リーダー研修
 
「リーダーは中堅のロールモデルになる(関係の質の向上)」
  • リーダー全員が法人・施設の現状を理解し、課題意識を持つ
  • リーダー全員が自分の役割を理解し、前向きに取り組もうという意識を持つ
  • SQ値(社会性)、PM指導行動尺度(リーダーシップ)、介護専門職自立性尺度(専門性)を使用し、受講生に研修前後での数値向上を意識して参加行動してもらう [個人の成長]
  • 全員研修で使用した評価シートとアンケートを使用し、組織やセクションの働きやす
     さを意識して参加・行動してもらう [組織の成長]
 
ここで言うリーダーは施設のユニットリーダークラスです。従来型ですと主任、副任、フロアリーダークラスを考えます。頻度は、月13.5時間を1年間12回の設定です。
「人がいない」「無理だ」ではなく、自分たちのために行う貴重な時間だとの意識が必要でここはトップダウンですね。ボトムアップのレベルではないかと思います。
「中堅職員が育っていない」、「リーダーになりたくない中堅が多い」などよく耳にしますが、このリーダー研修は「中堅のロールモデル」になる事が目標で、チームワークやコミュニケーションの風土を醸成していきます。ここに焦点を合すことが、少ない職員でも、質の高いサービスを継続的に提供できる体制づくりに近づきます。

 
3.新人・指導者研修
 

「指導者は新人のロールモデルになる(関係の質の向上)」
  • 指導者は100日プログラムを通して、チーム育成の本質と必要性を学びます。
  • 人を教え育てることを学びます。[指導者の成長
  • 新人は、「不安や悩み」「できる・できない」「わかる・わからない」が明確になり、正し い成長ラインに乗ることができます。[新人の成長
  • チームとの連携や新人にあわせた個別指導、指導者支援の環境づくりの実践です。[組織の成長
 
 
人は、仕事を通じて自己成長していきます。しかしながら昨今の介護の社会は、人が足りていないという事などで、不安や不満を募らせ「仕事をこなす」職員も少なからずいます。「仕事をこなす」「利用者目線で質の高い介護をする」などは個々の職員様々の資質素養にも関係しますが、組織として自己成長を促すマネジメントが整っていない施設もあるかと思います。今回のエッセイは、具体的な環境づくりの支援内容としてご参考にしてください。
 
 
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■新人育成が、指導者・中堅職員(リーダー)を育てる! 2018120
■人材育成の具体策「なぜ今、リーダー研修が必要なのか」 2018122日