と書きました。言い換えれば、職場に、職場・組織を「成長させる風土」があるかどうかで「個人の成長」は大きく影響を受けるということです。
介護の社会は、「人の確保」がとても難しい時代になり、多様な人材の採用や多様な勤務時間での採用を余儀なくなっている中で、利用者の多様なニーズを取り込み、サービスの質の向上を継続的に求められています。介護事業者は、このような厳しい状況を乗り越えるためには、「職場の成長」「組織の成長」「個人の成長」ができる成長風土を新たに作る、あるいは見直し、あるいは強化を行い、一定程度(全職員の半数)以上の職員の戦力化を図る仕組みを作る事が喫緊の課題ではないでしょうか。
今回のブログは、この成長風土について、東京大学大学院教授(2018年4月現在、立教大学教授)中原淳著作「職場学習論‐仕事の学びを科学する」をテーマとして、介護の社会の喫緊の課題に対しての対応を少し考えてみたいと思います。
中原淳.職場学習論‐仕事の学びを科学する.東京大学出版会,2010.「はじめに」から引用
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介護の社会では、施設・事業所が職場、法人が組織として考えてよいと思われます。
筆者中原淳氏が、本書を通して最も主張したかったことは、次の2つです。
○ 人間の学習や成長に対する〈他者〉の重要性
○ 自己に完結せず〈他者〉に開かれていること、〈他者〉の介入やつながりの中にあることで、私たちは成長できる
ここで言われている事は、すごく当たり前の事ですが、皆さま、いかがでしょうか?
介護の社会、「人がいない」「忙しい」等のことで、「利用者目線での介護」など職員の成長を期待するものの、実際は「業務をこなす」ことになり、職員の成長(学習)に対する想いがどこまで体系的且つ真剣に、強く持っていますでしょうか?
私たちピーエムシーは、この狭間であり眠っていた「職場での学習」に目を向け、リーダー育成、指導者育成、全員研修の3つの研修を実施し、介護職員の学習や成長、そして職場、組織の成長への過程を探究することを研究課題とし、介護の社会に何らかの提言をしていきたいと考えております。
また、国も人材確保に伴う人材育成は、いつもこのエッセイで提言している「介護人材のキャリアパス全体像」で示されている「現場での研修プログラムの導入」として、狭間であった職場での人材育成に目を向けてきています。
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