「募集介護の社会」、「人の確保」に目がいっていた時代から、「人の育成」へとシフトしはじめています。いない人材を待っている事よりも、今の「人材を戦力化」する事で、「人の育成」が「人の確保」に繋がると考える様になってきたからです。
介護事業所が求める「人材を戦力化」するとは具体的に何を言うのでしょうか?
ピーエムシーが考える「人材を戦力化」するとは、根拠を持って主体的に行動ができ、厳しい人員配置の中でも「業務をこなすだけの介護」ではなく、理念をもとに「利用者目線での介護」を行う事をチームで育成できる中堅職員(リーダー)を開発する事です。
簡単にできることではありませんが、危機感がある今だからこそ挑戦していける事なのです。
2017年10月4日、社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会が「介護人材に求められる機能の明確化とキャリアパスの実現に向けて」の提言をしました。この提言の具体的な対応策の一つとして「介護職のグループにおけるリーダー育成」が挙げられています。
出典:厚生労働省 第6回社会保障審議会福祉部会 平成28年10月5日資料
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「介護職のグループにおけるリーダー」とはそれぞれの施設のフロアリーダーやユニットリーダーの事で、このリーダーに求められる役割は、チーム内の介護職に対する指導・教育・フォローを行い、チームケアにおける提供する介護の質の向上と人材の定着の促進が期待されています。(主任や課長でなく、リーダー職であることが重要です)
ピーエムシーが考える「人材を戦力化」と委員会が提言する「リーダーの育成」の考え方は同じで、「人材の確保」「人材育成」の根幹には中堅職員(リーダー)の育成が重要ということになります。
前図「介護人材のキャリアパス全体像(イメージ)」での、求められる中堅職員(リーダー)の育成を介護事業所は行うことができますでしょうか?
多くの介護事業所の施設長は、難しいもしくはできないと否定される事と思います。
介護事業所の多くでは、中堅になるべきリーダーが育っていなく、人手不足になってもただ「人が足りない」になり、業務改善を主体的に考え自主的に行動できる人材が不足しているからです。(多くの施設ではリーダーにここまでの事を求めていないかもしれません)
なぜ、中堅となるリーダーが育っていないのでしょうか?
端的には、中堅職員(リーダー)自体に「人を教える力」が備わっていないからです。
「人を教える力」には、知識・技術に加えてコミュニケーション力、人に関わる力、コーチング力などが必要です。(もし、リーダーにこの力が備われば・・・とても大きな力ができます)
なぜ、中堅となるリーダーには「人を教える力」が備わっていないのでしょうか?
長年、新人を育成する指導者を体系的に育ててこなかった積み重ねで、教えてもらっていない新人職員は、人を教える事ができなく、教えることの意味がよくわからない職員が、指導者になり新人を教えるという「新人育成の負のスパイラル」から、「人を教える力」を持つ事が足りていない今の中堅職員(リーダー)がいます。
委員会の調査でもリーダーは階層別研修で学んではいるが、振り返る場がなく、またチームメンバーへの落とし込みがないため、介護職の統合力や人材育成力などの能力が求められているものの、十分に発揮できていないとしています。
ピーエムシーが長年培ってきた「新人職員育成100日プログラム」の目指すキャリアアッププランとチーム育成図を次に掲載しました。
新人育成は、指導の経験を積むだけでなく、上司や第三者や同僚の支援を受けながら、実践を通して学ぶことができ、人を指導者として育て、更に中堅職員(リーダー)としての成長に繋げていける実践型の人材育成なのです。この育成プランの繰り返しこそ、組織の戦力化への足掛かりになり、中堅職員(リーダー)を育成していきます。
オレンジ色が「新人育成の負のスパイラル」です
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新人育成の体系的な人材育成図になります
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中堅職員(リーダー)は、指導者、新人受入チーム、主任・管理者のどこかの位置で学びます。
新人・指導者の経験者は、次回新人受入チームになる事で自身の振り返り、またチームメンバーとして再度の落とし込みができ、チーム育成の層を厚くするとともに更なる成長が期待できます!この繰り返しをしていくことで、チーム育成がしやすくなり、リーダー育成の土壌もできます!
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