2025年時点の全産業別需給ギャップ583万人の人手不足に対する解消に向けた4つの選択肢から665万人の新たな雇用を生みだす事を国が計画している話を前のブログで書かせていただきました。
この665万人の創出で下図左のように人手不足を補完したい日本ですが、下図右の女性を350万人雇用するストーリは、今回のデータと同じく無理して帳尻合わせをした感じがする私がいます。
スウェーデンは高福祉・高負担の国で消費税率が25%で社会福祉は充実し、女性が働く環境は整えられています。しかし、日本の消費税率は8%で出生率、子育て、待機児童等々の課題でさえも一つも解決されていません。そんな中で、国はスウェーデンと同じ女性の就業率を期待し350万人の労働人口を2025年の人手不足解消の政策に入れてきています。
安部総理の肝いりでスタートした介護離職ゼロに向けた2020年初頭12万人分の基盤整備自体が人手不足で1割しか達成していない事実も「人材確保」が計画どおりに進んでいない一つの裏付けでもあり、何度もこのエッセイで書いている「人がいない」現実を介護事業者はもっと認識していく必要があるのではないでしょうか。
ピーエムシーは、「人材の確保」は「人材の育成」からと下図「質」と「量」の好循環を提言していますが、現実の介護事業所様は「わかってはいるができない」ではないでしょうか・・・。
できない理由の一つには、介護職員の多くは職員が辞めていく中で、人が確保されない事での不安や不満が溜まってきている事、また職員の疲弊感を介護事業所の経営者が感じるからだと思います。介護職員は、研修などの人材育成でなく「人を入れて欲しい」です。すなわち「量」の確保が先で、「質」の確保は「量」が充足してからの考え方です。
下記は介護SOSというブログからの引用です。(http://www.kaigosos.com/)
介護施設の「不毛な会議」というブログの一部ですが、リーダー会議の「人材不足」の考え方が端的に表現されていてとてもわかりやすいです。
最後の「人員不足の現状をどう受け止めどう対策すのか?」がとても重要な事で、介護職員は、「人」を確保して欲しいが、実は経営側にこの事を問うてもいるのです。
この「どう受けとめてどう対策するのか?」について、
下記ダニエル・キム氏が提唱する「組織循環モデル」をもって具体的に考えてみます。介護事業所の「不毛の会議」は、バッドサイクルに入っており、介護職員が求める「人員不足の現状をどう受け止めどう対策すのか?」は、グッドサイクルへの挑戦する事ではないでしょうか? 「人がいない」現実に直視し、「不毛の会議」ではなく組織の成功循環モデルであるグッドサイクルへの挑戦、すなわち「質」と「量」の好循環への挑戦に繋がります。
施設のリーダー研修は、グッドサイクルに最適です!
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